皆さんは漢方に関する資格があることをご存知でしょうか。
有名な漢方薬の名前くらいは知っていても、あまり馴染みのないという方も多いのではないでしょうか。
漢方は中国に由来する医学の一部ですが、日本においても漢方に関する資格は、実は数多くあります。
今回は漢方にまつわる資格や取得方法について解説していきたいと思います。
漢方の資格とは
国家資格はなく民間資格がほとんど
漢方とは、植物や動物、鉱物などの「生薬」を用い、人間が本来もつ自然治癒力を引き出す東洋医学のことを指します。
日本には漢方に関する国家資格はありません。
ただし、取得可能な漢方に関する民間資格の種類は多くあります。
薬膳などの資格も合わせると、基礎的な知識を取得できる資格から、さらに漢方薬の調薬ができるような専門的な知識まで、幅広く存在しています。
この漢方の知識の由来は中国にあり、中国における漢方を使った医学の歴史は2,000年以上前からある伝統医学といわれており、この漢方薬の知識は現代まで使われています。
そして、漢方にまつわる医学を中国では中医と呼び、中医学を実践する医師を中医師と呼びます。
中国において中医師は国家資格となっています。
中国における医師は、西洋医師と中医師に分かれており、中国国内では漢方薬を扱う中医師を、日本における医師や薬剤師と同じように医師としての位置づけとなっています。
漢方に関する資格の種類
漢方に関する資格はさまざまあります。
・医薬品の漢方として国内でも扱える資格として「国際中医師」「漢方薬・生薬認定薬剤師」 など
・漢方薬の基礎知識や生活のなかで漢方を使うためのアドバイスやサポートが可能な「中国漢方ライフアドバイザー」「漢方養生指導士」「漢方臨床指導士」 など
一例になりますが、各資格について見ていきましょう。
国際中医師
国際中医師は、中国政府が国際的に中医学を普及するために認定している資格になります。
取得には世界61の国と地域でおこなわれている国際認定試験に合格することで認定されます。
国際中医師の資格認定を受けても、日本では医療行為は医師免許を持っていない限りできませんが、中国における中医師と同等のレベルの知識があることを認定する資格となっています。
漢方薬・生薬認定薬剤師
漢方薬・生薬認定薬剤師は、公益財団法人 日本薬剤師研修センターと一般社団法人 日本生薬学会が認定する制度です。
漢方薬や生薬のより高度な知識や技術をもち、安全に漢方の調薬ができる薬剤師に認定されます。
この認定制度は前提として薬剤師が参加できる研修になっていますので、いきなりこの認定のみ取得することはできません。
中国漢方ライフアドバイザー
中国漢方ライフアドバイザーは、一般財団法人 日本能力開発推進協会(JADP)が主催・認定している資格です。
漢方の基礎的な知識から、日常的に漢方を取り入れることのできる知識などを証明する資格となっています。
通信講座と在宅での試験に合格することで取得ができるので、漢方への入門として人気の資格となっています。
漢方養生指導士、漢方臨床指導士
漢方養生指導士、漢方臨床指導士は、一般社団法人 日本漢方養生学協会認定の養成校である薬日本堂漢方スクールが講座主催している民間資格です。
漢方養生指導士は初級、中級、上級と分かれており、漢方の基礎的な知識を学べる初級から、オリジナルの薬酒や食薬のレシピを作ることができる中級、上級までレベルに合わせた知識を学ぶことができます。
また、さらにその上位資格として、漢方を使いこなし生活指導や病気改善のための提案などができる漢方臨床指導士の資格を認定しており、仕事などに使えるレベルの漢方の知識を学ぶことができます。
資格取得後は漢方カウンセラーとして活躍が期待できるでしょう。
漢方に関する資格を通信講座や独学で取得は可能?
通信講座や独学で取得できる資格が多い
上記で代表的な資格をあげましたが、漢方や薬膳に関する資格はとても多く、通信講座のみで取得できる資格や、独学のみで試験を受け取得できる検定試験なども存在します。
資格のレベルや種類によって受講の期間や金額などもかなり幅広くなっていますので、通信講座や独学であっても、どの程度漢方について学んでいきたいかによって講座などを選ぶ必要があるでしょう。
漢方に関する資格を活かせる仕事とは
薬剤師や飲食業、美容業界など幅広い
漢方に関する資格は、調剤のような専門的な知識が必要な資格から、日常的に使える漢方の知識が学べる資格まで幅広いです。
そのことから、仕事に活かせる漢方の資格も幅広く、薬剤師から飲食業、最近では美容業界など、いろいろな仕事で活かすことができるといわれています。
なかには、漢方の専門的な知識を身につけ食品・飲料メーカなどでの開発に役立てたり、漢方の知識からオリジナル漢方のサロンを開業する方など、さまざまな活用が期待できます。
漢方の資格と薬剤師・登録販売者の関係
薬剤師・登録販売者と合わせて取得してキャリアアップ
漢方とより関係の近い、薬剤師や登録販売者の資格をお持ちの方も漢方に関連する資格を取得することでキャリアアップにもつながります。
特に前述した、漢方薬・生薬認定薬剤師などは日常的に薬を扱う機会の多い薬剤師にとって、相性のよい資格であり、院内薬局や保険薬局内においてさらに活躍の幅が広がる資格といえます。
また、漢方薬は街中のドラッグストアーなどで販売されている市販品も多く、ドラッグストアに勤務する登録販売者の方などにとっても漢方の知識は相性のよい知識となっています。
漢方に関する資格を取得することで、キャリアアップを目指すことも可能でしょう。
まとめ
漢方に関する資格が多くあり、どの資格を選べばよいかお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そのような方には、複数講座の資料を比較・検討することをおすすめします。
資料を見比べてみて、自身が学びたい知識やスキルを得ることができるのか、興味がわいた資格などをもとに資格取得を検討されてみてはいかがでしょうか。
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