国際中医師とは?資格の取得方法から活用方法まで解説します!

国際中医師とは?資格の取得方法から活用方法まで解説します! 漢方
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このページの監修者
FONTE編集部

食や栄養は年齢やそれぞれの状況に応じて必要な栄養や食べ方が異なるもの。ご自身やご家族のためにより良い食生活を送ろうとしている方に食に関する学び情報をわかりやすく発信して少しでもお役に立てれば幸いです。

今回は「国際中医師」について解説していきます。
日本では中医を取り扱う国家資格は存在しません
しかし、中国をはじめとして、国によっては西洋医学と同様に中医学の国家資格が存在しています。

日本における国際中医師の基本的な概要や資格の取得方法、仕事への活用方法などを解説していきますので、国際中医師の資格取得を検討している方は参考にしていただけると幸いです。

国際中医師とは

そもそも中医とは?

「中医」という言葉は、中国において漢方にまつわる医学を指します。
中医学を実践する医師を「中医師」と呼び、中国では国家資格となっています。

中医学の専門家として世界的に認定される資格

国際中医師とは、中国政府の外郭団体である「世界中医薬学会連合会」が認定している資格で、日本以外でも取得することができる国際的な資格です。

国際中医師の試験は、中国政府(衛生部、国家中医薬管理局)が国際的に中医を広める意味もあり、現在では61の国と地域で試験が開催されています。

中国国内における医師は、西洋医師と別に中医師の資格があり、日本における医師と同じように中医の大学を卒業しないと中医師にはなれません。
国際中医師は、中医師と同じレベルの中医の知識を持つものとして認定されている資格になります。

資格設立の経緯

中国の国際化にともない世界的に中医学も注目され、海外などから中医を学びたいとたくさんの人が中国にも来るようになりました。
しかし、以前は中国国内でも中医学に従事している人の技術や知識に差があり、不十分な知識を学んで国外に帰ることとなり、その先の地域でも中医によるトラブルが起こることも発生していました。

そのような事態を避けるため、中国政府は世界的にも中医学のレベルを統一するため、1991年より国際中医師の試験を開始し、正しい中医の技術や知識があることを認定するようになりました。
日本においても国際中医師の試験は1996年から毎年試験が実施されています。

国際中医師のできること

漢方相談から医療に付随する活用まで幅広い

国際中医師の資格を所持している場合、それぞれの国によってできることなどが異なります。
資格の概要にもあるように、国際中医師は中国国内における中医師と同レベルの知識を得ていることを中国政府が証明しています。

しかし、それぞれの国によって医療行為などが可能な資格(日本における医師免許など)が別途定められているため、資格を取得していてもできることが異なる結果となっています。

日本国内においては、国際中医師資格のみでの医療行為や漢方薬の処方などは認められていません
したがって、一般の方であれば身近な漢方相談や漢方薬局などでのアドバイス、または漢方についての講習や講師としての資格の活用が中心となります。

一方で、医師免許や薬剤師の免許を持っている方であれば、医療の分野にも活用ができます。
患者の状態などに合わせ、西洋医学に加え、中医の知見から中医的なアプローチで漢方薬を処方や調剤をすることが可能になるなどです。
資格を取得する人や所持している資格にもよって、できることの幅が広くなるといえるでしょう。

国際中医師の資格取得方法は?

試験概要

国際中医師の資格取得の方法について、一例として「中医学アカデミー」が公開している試験の情報をもとに、2021年の試験の概要、受験資格、取得費用をまとめてみました。
取得の際の参考にしていただければ幸いです。

・主催機関
主催:世界中薬学会聯合会(世界中医薬学会連合会)
共催:中医学アカデミー

・試験日(年1回、2日間の開催)
2021年11月20日(土)、21日(日)

・試験科目(6科目)
中医基礎理論、中医診断学、中薬学、方剤学、中医臨床内科学、弁証論治

・合格基準
各教科60点以上で合計360点以上

受験資格

中医学アカデミーにおいては、以下いずれかの講座を修了している場合が受験資格となります。

(1)国際中医師試験 資格取得講座
(2)本科講座(ビデオ付)
(3)中医臨床 単科講座の下記5教科すべての講座

 ・中医基礎理論
 ・中医診断学講座
 ・中薬学講座
 ・方剤学講座
 ・中医内科学講座

テキストやビデオで学びながらWeb問題やWebテストを受け、中医学について基礎から応用までの知識を身につけます。
どの講座もスクーリング(通学)はないため、自身のペースで学習を進められるでしょう。
受講修了後、認定試験に合格すると資格取得となります。

取得費用

国際中医師の資格を取得する場合、講座の受講料および国際中医師試験の受験料が必要となります。
以下は中医学アカデミーで受講、受験する場合の取得費用となります。

国際中医師試験の受験料182,000円
〇各講座の受講料
国際中医師試験 資格取得講座396,900円
本科講座(ビデオ付)500,000円
〇中医臨床 単科講座
中医基礎理論110,000円
中医診断学講座110,000円
中薬学講座120,000円
方剤学講座120,000円
中医内科学講座160,000円

国際中医師試験の難易度は?独学での資格取得は可能?

試験の合格率は高いが、独学のみでの資格取得はできない

国際中医師試験の合格率は、各スクールや講座の報告を見ると高い合格率となっています。

中医学アカデミーが発表しているデータを例にすると、2006年~2010年の合格率は99%となっており、それ以後の開催についても85%の合格率から全員合格をしている年度もあります。
それぞれのスクールや講座でしっかりと学習すれば、合格できるといえるでしょう。

独学だけでの資格取得はできないため、資格取得を目指したい場合は、国際中医師が取得できる講座を受講することをおすすめします。

今回は中医学アカデミーを例に紹介しましたが、各スクールにより受験資格要件や受講料などは異なります。
詳しくは各スクールのホームページをご確認ください。

国際中医師の資格が活用できる仕事は?

薬剤師、登録販売者の免許があるとさらに活躍できる

『国際中医師のできること』でも前述しましたが、国際中医師資格の仕事への活用として、医師をはじめとした医薬品を取り扱うことができる資格と合わせて取得すると、より仕事への活用が見込めます。

特に、薬剤師登録販売者の資格は医薬品を扱ううえでとても相性がよく、漢方薬局と呼ばれる漢方に特化した薬局などではとても重宝される資格となっています。

その要因として、漢方薬に関するカウンセリングは、通常の医薬品の提供時などと比べてより細かく、個人の状態や不調などに合わせて生薬の種類や分量を変えていく必要があることや、患者の普段の生活スタイルなどにも合わせて漢方薬を選択することが必要となってきます。

そのため、漢方薬を専門的に取り扱う漢方薬局などでは、中医について専門的な知識をもつ国際中医師の資格が必須となる場合も少なくありません。

まとめ

今回は、国際中医師の概要や資格取得方法、活用方法などを紹介してきました。
身近な漢方相談から仕事に活かせる知識が身につきますので、資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。

国際中医師以外にも、漢方に関する資格は数多くあります。
各資格についての資料は無料で取り寄せできますので、ご興味をお持ちの方は以下ページをご覧ください。

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